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蕁麻疹(じんましん)
蕁麻疹とは
皮膚の一部が突然に、赤くくっきりと盛り上がり(膨疹)しばらくすると、あとかたなく消えてしまう病気です。痒みを伴いますが、チクチクした痒みに似た感じや、焼けるような感じを伴う場合もあります。
この膨疹は、数十分から数時間以内に消えるのが普通です。中には、半日から1日くらい続くものもあります。症状が激しい場合には、次々と新しい皮疹が出没して、常に皮疹が現れているように見えることもあります。
大きさは、1〜2mmくらいのものから数十cmくらいのものまで様々で、融合して体表のほとんどが覆われてしまうこともあります。
形は円形、楕円形、線状、地図状などと表現されますが、特に形には意味はありません。 |
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蕁麻疹とアレルギー
| アレルギー性の蕁麻疹と、非アレルギー性の蕁麻疹があります。アレルギーにも種類がありますが、蕁麻疹の原因として最もよく知られているのは、「I型(即時型)アレルギー」と呼ばれる反応です。 |
蕁麻疹と食べ物アレルギー
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食物が原因となることもあります。
代表的なものに、サバ、アジといった青魚、豚肉を初めとする肉類、またタケノコなどがあります。また、エビやカニなどの甲殻類や、果実が原因になることもあります。
食物による蕁麻疹にも、アレルギー性のものと非アレルギー性のものがあります。
青魚、肉類、タケノコ、ほうれん草などが原因の蕁麻疹にはアレルギー性のものもありますが、食品中にヒスタミンという蕁麻疹を起こす原因となる成分が含まれていることによっておこる場合もあります。
このタイプの蕁麻疹は、食べ方や、量、消化管からの吸収のされ方などに大きく影響を受けるため、検査では原因を明らかにすることができません。 |
いずれにしろ、食物による蕁麻疹は、特定の食物を食べた時にのみ症状が出現することが多いので、多くの場合は原因食物を予想することができます。
何週間も続けて毎日のように繰り返して出没する蕁麻疹の場合には、食物が原因になっている場合はほとんどありません。 |
蕁麻疹の原因
蕁麻疹の原因には様々なものがあります。(下表)
これらの原因は、ある種の過敏体質と、外的要因が組み合わさった時に症状が現れます。
最近、小麦製品・エビなどの特定の食品を食べた後、すぐに運動をすると蕁麻疹、血圧低下、呼吸困難などのアナフィラキシー症状を起こす人がいることがわかりました。(運動誘発性蕁麻疹) |
[ 表 蕁麻疹の原因・誘因 ]
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| 食物 |
魚介類(サバ、サンマ、マグロ、エビ、カニなど)
肉類(豚肉、牛乳、鶏肉など)
卵、乳製品(鶏卵、牛乳、チーズなど)
穀類・野菜(大豆、小麦、ソバなど)
食品添加物(人口色素、防腐剤・パラベンなど) |
| 薬剤 |
抗生物質、解熱鎮痛薬、咳止めなど |
植物・昆虫 |
イラクサ、ゴム、蜂など(触れたり刺されたりして起きる) |
感染症 |
寄生虫、真菌(カビ)、細菌、ウィルス |
物理的刺激 |
機械的擦過、圧迫、寒冷、日光、温熱、振動 |
運動・発汗 |
内臓・全身性疾患(血液疾患、膠原病・血清病など)
疲労・ストレス(身体的なもの、精神的なもの) |
一ヵ月以上毎日出没するタイプは、ほとんど原因が明らかになることはありません。
蕁麻疹の経過
最初の症状が出始めてから1ヶ月以内のものを急性蕁麻疹、それ以上続くものを、慢性蕁麻疹と呼びます。
多くは夕方から夜にかけて現れ、翌朝から翌日の午前中ごろには消失し、また夕方から出始めるという経過を取ります。
全身倦怠感、関節痛、発熱などの症状がある場合には、内臓の病気を疑い、詳しい検査を行なう必要があります。自覚できる症状が皮膚に限られている場合は、何ヶ月ないし何年か症状が続いた後、ほとんどの場合はやがておさまっていきます。 |
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ストレスとの関係
ストレスは、しばしば蕁麻疹を悪化させる要因となります。
慢性蕁麻疹では、ストレスによって、症状が悪化することが多いようです。
慢性蕁麻疹が出たり、治まっていた蕁麻疹が再び悪くなった場合自分では気付かない過度のストレスに対する体からの信号と受け止め、精神のありようや仕ことの内容を振り返る機会とするのも良いでしょう。 |
内臓との関係
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繰り返す蕁麻疹に対して、内蔵の病気の反映と思う方は多いようです。一部の症例では、甲状腺疾患、ウィルス性の肝炎、胃炎などが、背景にあって蕁麻疹が起こりやすくなっていることがあります。
また、膠原病、血清病、血管炎などのように、皮膚を含む全身の病気の一部として蕁麻疹が現れていることもあります。
しかし、大部分の蕁麻疹は、内蔵の病気とは関係がなく、いくら詳しく調べても、蕁麻疹につながる手がかりを得ることはできません。
もし、一つ一つの皮膚症状が数時間以内に消え、かつ、皮膚以外に自覚できる症状が無いとしたら、蕁麻疹があるからといって、すぐに内蔵の病気を疑う必要はありません。 |
蕁麻疹の種類
| 急性蕁麻疹 |
毎日のように繰り返し症状が現れる蕁麻疹のうち、発症して1ヶ月以内のもの。細菌・ウィルス感染などが原因となっていることが多い。 |
| 慢性蕁麻疹 |
毎日のように繰り返し症状が現れる蕁麻疹のうち、発症して1ヶ月以上経過したもの。原因が特定できないことが多い。 |
| 物理的蕁麻疹 |
機械的擦過や、圧迫、寒冷、温熱、日光、振動などといった、物理的刺激により起こる。 |
| コリン性蕁麻疹 |
入浴や運動などで汗をかくと現れる蕁麻疹。一つ一つの膨疹の大きさが、1〜4mm程度と小さい。小児から、若い成人に多い。 |
| アレルギー性蕁麻疹 |
食べ物や薬剤、昆虫などに含まれる特定物質(アレルゲン)に反応して起こるもの。アレルゲンに結合するIgEが関与している。 |
| イントレランス |
アスピリンなどの非ステロイド系消炎鎮痛剤、色素、造影剤、食品中の、サリチル酸などによりおこる蕁麻疹で、IgEは関与していない。 |
| 血管性浮腫 |
唇や瞼などが突然腫れあがり、2〜3日かかって、消える。
痒みを伴わないもので、まれに遺伝性の場合がある。 |
蕁麻疹の検査
アレルギー性のものは、血液検査や皮膚を用いた検査(皮内テスト・プリックテスト)で、判定することができます。ただ、この検査が陽性であっても、それらが全て蕁麻疹の原因とは限らないので、最終的には臨床症状やそれまでの経過で合わせて判断をします。
非アレルギー性の蕁麻疹は、それぞれ誘引となる刺激を与えて、蕁麻疹が起こることを確認する検査が行なわれることもあります。
薬が疑われる場合には、皮膚を用いた検査や、ごく少量の薬を実際に飲んだり注射してみたりして確認することがあります。(誘発テスト)
それ以外のものに関しては、病歴や皮膚以外の症状から疑われる疾患に対して、一般的な内科的な検査を進めます。
1ヶ月以上経過した慢性蕁麻疹で、特に皮膚以外に症状が無い場合では、詳しい検査を行なってもほとんど異常が見つかることはありません。 |
蕁麻疹の治療
第1は、原因、悪化因子を取り除くこと。または、避けるようにすること。
第2は、薬による治療です。
蕁麻疹には色々な種類がありますが、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤が用いられます。
これらは、内服薬、注射薬として用いられた時に効果を発揮しますが、外用剤として使用する場合は多少の痒み止めくらいの効果しかありません。
生活上の注意としては、疲労やストレスをできるだけためないようにする。魚介類や肉類はできるだけ新鮮なものを摂る、防腐剤や色素を含む食品を控えめにするなどがあります。 |
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ほとんどのものは、たまたま一度だけ現れるか、繰り返して起きても1ヶ月以内にはおこらなくなります。(急性蕁麻疹)
物理的蕁麻疹などは、何ヶ月〜何年かの間に、徐々に反応しにくくなってくることが多いようです。
原因のはっきりしない慢性蕁麻疹の場合は、自分自身では症状を避けることができず、数ヶ月、あるいは数年にわたり、蕁麻疹の出没を繰り返すことが珍しくありません。
多くの場合、薬を飲んでいれば症状は治まりますが、止めればまた元通りの症状が出るようになってしまうことがあります。そのため慢性に経過する蕁麻疹の多くは、症状の有無に関わらず長期にわたり薬を飲み続ける必要があります。しかし、そのようにしてうまく症状をコントロールしていくと、ほとんどの場合は少しずつ、薬の量を減らすことができ、やがては薬を中止できるようになります。 |